マンションに係る事件と大地震が品質を上げる

 

「建物の区分所有等に関する法律」(通称マンション法)が制定されたのが昭和37年。

 

マンションと言う住居形態が一般的になって、半世紀を越えます。

 

今までに数々の「マンションブーム」と、大震災、そして建築に係る事件が起こっています

 

 

 

前記の法整備直後の「第一次マンションブーム(60年代前半)」と「第二次マンションブーム(60年代後半)」は、団塊世代がマイホームを買い求めるニーズに応え、大きな動きとなりました。

 

神奈川の県西地区は、小田原市で「早川パインクレスト」、南足柄市で「岩原ファーストマンション」が昭和48年に建築されました。

 

この時期は「第3次マンションブーム」と呼ばれ、田中角栄首相の列島改造論に影響を受け、マンションが全国に拡大した時期でもあります。

 

両物件とも「耐震基準マンション」(建設当時・現在では旧耐震基準)として建てられました。

 

 

 

話を一旦、大正年間まで戻します。

 

大正12年に関東大震災が発生しました。

 

この翌年に制定されたのが「耐震基準」です。

 

今までに大きな改正が二回行われています。

 

最初は、昭和46年。

 

きっかけは、先進技術だった鉄筋コンクリート(RC)造の建物被害が多かった昭和43年の十勝沖地震(三陸沖北部地震)でした。

 

木造中心の基準を転換することになりました。

 

二度目は、昭和56年。

 

建物倒壊被害が多く、初の都市型地震災害となってしまった昭和53年の宮城県沖地震を受けてのものでした。

 

「大地震時の被害を最小限にすること」を想定し、ルール変更をしました。

 

二度目の改正を境に「旧耐震基準」・「新耐震基準」と分かれています。

 

 

 

以後も耐震基準は細かな改正は行われています。

 

平成7年の阪神・淡路大震災、平成16年の新潟県中越地震、そして平成21年の東日本大震災。

 

惨事での経験を生かすために、法は厳正化していきます。

 

枠組みが変わった直後に、「最新の安全性と居住性を両立した物件」として新基準マンション建設・販売され、新たなブームが起こるわけです。

 

 

 

地震以外にも「人災」も発生しました。

 

有名なところは「構造計算書偽造問題(姉歯事件)」です。

 

当時のニュースには「耐震偽装」と言う言葉が踊りました。

 

発生したのは平成17年です。

 

この影響で建築基準法が改正されました。

 

そして平成27年に起きた「免震ゴム性能不足問題」。

 

「杭打ち問題」「鉄筋誤切断」とあわせ、近年に法改正があるかもしれません。

 

 

 

さて中古物件を探すときに、旧耐震・新耐震を口にする人が多いです。

 

しかし、その違いを答えられる方、不動産会社も含め、多いとはいえません。

 

そのマンションが建った年代の背景を見るのも一案だと思います。

 

 

 

□たとえば「阪神大震災以降の設計」という判断基準をつくる