夜のスナック、ママとお客の会話です。
客「ママは、今日も若いねぇ~」
ママ「お世辞ばっかり。じゃあいくつだと思っているの?」
この設問に対して、お客の答えと実年齢の位置関係によって、対応は大きく変わります。
公式上「お客の答え<実年齢」だったら、「あらっ、うれしいわ♪」となるわけです。
「お客の答え≧実年齢」だったら、「ふざけないでよ(怒)」となるわけです。
大体は、お客の「気の使い」があって「イメージした年齢マイナス10歳」ぐらいを口にするわけです。
次に、飲み会での会話です。
19時スタートで会費3,000円の宴会がありましたが、仕事が伸びで1時間遅れて参加しました。
急いでいたので車で来てしまった関係上、お酒は飲めません。
正直、『食べさし』のような料理を食べ、宴会は程なく終わりました。
最後に会計から「お前途中から参加したから、3,000円出なくて良いよ」と言われたとします。
「いくら払えばいいの?」と聞くと、「まかせるよ」と言われました。
最後の例題は、お役所の窓口での会話です。
あなたは役所の土地の管理者です。
12億円するけど、ゴミが埋まっているかもしれない物件を買おうとしている人がいます。
何やら政治家の名前を振りかざして話をしてきます。
「こんな下に何が埋まっているかわからない物件を、こんな高額で買えるか!」と勇んでいます。
「じゃあいくらなら、買ってくれるんですか?」
そうしたら「ほら、少しでも安いほうが良いやんけ!」といっています。
世の中に『忖度(そんたく)』という言葉が広まって、空気を読んで行動することの賛否が問われています。
いろいろな生活の場面で、その場の雰囲気を読んでことを進めるのが、日本人の特徴とも言えます。
前置きが長くなりましたが、今回は「不動産購入の値引き」の話です。
お客様との会話でこういう展開がよくあります。
お客様「この物件価格って値引きできるんでしょ?」
販売員「そういうケースはありますね~じゃあいくらなら買ってくれるんですか?」
お客様「そりゃ、1円でも安いほうが良いよ。その辺は不動産屋が専門家だから、よくわかっているでしょ!」
こう言われた販売員は心の中で「じゃあできません!」と叫んでいるはずです。
販売員は何でそう考えてしまうのでしょうか?
まず、目標金額(値引き額)がわからなければ、売主との交渉ができないからです。
売る側は1円でも高く売りたいわけですから、
そして、高く売れるということは、販売員の歩合の金額も増えるわけですから、みすみず安くはしません。
「そんなこと言ったって、売買決まらなければ、お金にならないんだから!」というお客様がいます。
ん?ちょっと待ってください。
そういうお客様に、安い金額を出したとして、確実に買ってくれるという保証はないですよね。
というか、目標金額も決まっていないお客は『冷やかし』ではありませんか?っとなるわけです。
だから、物件を見る時に「本気で買う気でこのぐらいの金額なら買う」なのか、「これからの勉強のために見ている(冷やかし)」なのか、その空気感を出しておくべきです。
販売員が、そこを「忖度」して、対応するはずです。
前記のスナックのママも、お客の空気を呼んで、ベストアンサーを答えるはずです。
その空気を読めない営業員や不動産会社は、あまり付き合わないほうが良いと、言わざるを得ません。
なぜなら、空気を読まずに、自分たちが売りたい物件を、自分たちの売りたい価格で売るはずですから。
というか、お客の空気を読まないスナックに、私は飲みに行きたくありません。
□冷やかしと思われないように、目標金額を持って内覧する。
※プログの無断転用を禁止します。記載日/2017.5.16
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